のらちゃん.

以前より,15屋付近のネコ事情は細々と綴っております.

長きに渡り,宮崎学さんの「鷲と鷹」 を背中の書棚に据えている小生は,その動物の世界の掟を垣間見るにつけ,
生きものとして上等なのは決して人間ではないなと思うようになりました.
人並みでなく,早くネコ並みになりたい… . (^^;


「のらちゃん」と呼ばれているネコがいます.
15屋のご近所さんが内ネコ同様に飼われているネコちゃんで,ちょっと見,シャム系で白地に明るいベージュの
模様が入った女の子. 15屋界隈は,ネコを外内で飼っている家が多いのです.

だから最近は井戸端ならぬ,ネコ端会議もしばしば… .
そんな折,その のらちゃん の出入りしている家の方と編集の合い間にネコ端をしていると,のらちゃんが戻ってきました… ,
小さな黒い子ネコを連れて! (^^

その子ネコはおそらく生まれて2-3ヶ月.
ちょうど15屋のキハチとキャンディを拾った時と同じ頃合いの大きさです.
本当の親子かどうかはわかりませんが,いずれにせよその子ネコはのらちゃんのおっぱいを探り当てると,
お腹に抱かれる格好になり,小さく丸まってまどろみ始めました.
「最近,連れてきたのよ」
説明を聞きながら,このネコはあの時のネコだなと思い当たりました.

ここ1,2週間ほどの話ですが,早朝に15屋界隈を行く後姿を何度か遠目に目撃し,あんな小さなネコが
この辺りにもいるのかと思ったものです. そして今朝早く… .
15屋の縁側に,例の のらちゃん がやってきました.
庭の水遣りを小生がやっている様子をずっと同じ姿勢で見ています.
「ははぁーん… 」 と,水遣りの手を止めてネコ缶を器に開け,近くに置いてあげました.

実は,のらちゃんは,たまに15屋でも所望しています. (^^;
水遣りを始めると,早速近づいてきて食べると思いきや,塊りを咥えてどこかへ行ってしまいました.
しばらくするとまた来て,同じように咥えてどこかへ消えていきます. 後を追うと,正面の家の裏に向かっています.
同じことが3度ほど続き,4度目にようやくむしゃむしゃと食べ始めました.
「そういうことか… 」

少なくなった分け前に,カリカリを少し足してあげました.
微かなカリカリをかじる音を聞きながら,最近全く姿を見なくなってしまった あっくん のことを思い出し,サバンナに行かずとも感じる,
生きものの尊厳に背筋が伸びます.

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