5D MarkII & DitoGear



機材がどんどん軽くなっていくことに少々不安を覚えます.
昔,先輩の撮影部さんに,何故日本に海外にはあるニッチな撮影機材たちが産業として
生まれてこなかったのかを伺ったことがあります.
それは,日本人の手先の起用さ故,今ある機材を少し手を加えて上手に改造してしまった歴史を
理由に挙げておりました. 確かに,予算的な問題もありましょうが,それを乗り越えてしまう工夫が
現場にあったことは,宮川一夫さん の現場話にもたくさん出てきます.
最近は少しずつ,海外にある進んだ撮影機材が,日本でも使用できるようになってきましたが,
そのことと 「強い絵」 が撮れるかは別の問題なのですね.
横移動はリアルタイムの共感,それをご覧になる方の人生の胸ぐらを掴み,
フレームの中の流れる時間と同じく,添うよう強要します. とても男気なキャメラワークなのです. (^^

ですからそれをただの乱暴狼藉とならずに,時間を酔わせる力量,粗野な中にも艶や色気がなければ,
決して効果の出難い,非常に「大人な」演出になるように思います.
DitoGear は使ってみたいけど,演出として移動ショットを要求する時には,己が「ガキ」か「大人」かを
常に試されている気がしますよ.
当然,私などは 「大人な」 撮影部さんに,おんぶに抱っこなわけですが…. (^^;
早く ロジャー・ディーキンス のような横移動をできる大人になりたい.

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